資産運用を行うにあたって、一番重要なことが運用資金を何にいくら投資していくかです。多くの人が上がりそうな株に投資したいと思いますが、上がりそうな株が分かるのであればこのページを見ていないはずです。資産運用にあたって重要なことは、リスク許容度によって運用資金全体をバランス良く配分していくことです。これをアセットアロケーションと言います。
初心者の方だけではなく、ごく一部の投資家以外は上がる株なんて分かるはずがないので、様々な投資対象に広く投資していくこと。年間数パーセントの運用益を得ることを心掛けて資産配分を考えポートフォリオを作成しましょう。
通貨の配分
アセットアロケーションをするにあたって、まず通貨の配分から考えましょう。投資をしたことがない方は資産のほぼすべてを日本円で保有していると思います。日本円は非常に信用度が高く安全な資産ですが、インフレなどいつ何が起こるかわからないので、100%日本円での保有はリスクがあります。
配分の方法はいくらでもあるのですが、初心者の方におすすめな配分の仕方は以下の3種類に分けて考える方法です。
- 円
説明不要。日本で生活している方が多いでしょうから当然外せない通貨です。
- 米ドル
圧倒的な流通量を誇り、世界の基軸通貨です。これも運用を行う上で外せません。
- その他
円と米ドルの2種類でも良いのですが、リスク低減のため円にも米ドルにも連動しない資産に配分をします。ヨーロッパや中国、金などのコモディティをその他に分類しています。
配分割合
当然正解は無いのですが、なるべく偏らないように配分しましょう。
円にしか馴染みがない方は、円50%、ドル30%、その他20%くらいの配分がいいでしょうか。
その他は不要と単純化するのであれば、円50%、ドル50%でも良いでしょう。
個人的にはドルを主軸に考えているので、円30%、ドル50%、その他20%で配分しています。
アセットクラスの配分
アセットクラス(資産クラス)とは、株式、債券、不動産、貴金属など資産の種類のことです。リスク分散のためにも値動きが連動しないアセットクラスをバランス良く配分しましょう。
これもまた通貨の配分同様、選択肢は無限にあります。
何もわからない方は以下の3種類に分けて考えましょう。
- 株式
リスクもリターンも大きいアセットクラスです。資産運用の中心となってくる投資対象でリスク許容度が大きいほど配分が多くなります。
- 債券
国債や社債などリスクもリターンも小さいアセットクラスです。株式と同じく資産運用の中心となり、株式とは逆の値動きをすることが多いことから、リスク許容度が小さいほど配分が多くなります。
- コモディティ
株式や債券とは別の値動きをすることから、ポートフォリオ全体のリスクを下げるため、またインフレヘッジのために配分します。貴金属や原油、農業商品、暗号通貨など様々なものがあります。ただし値動きは大きく、また投資対象自体が利益や金利を産み出す訳ではないので、ポートフォリオの一部として考える投資対象です。
配分割合
基本的には株式と債券を中心に構成します。
まずはリスク許容度によって株式の割合を決めた方が良いでしょう。株式の比率を高めた方が期待リターンは大きくなるのですが、過去にはリーマンショックなど株価が暴落することは何度もありましたので、株式の部分は暴落した場合半分になる可能性もあることも念頭に入れましょう。
リスク許容度の低い方、投資を始めて行う方は、株式30%、債券70%などで考えてみてはいかがでしょうか。ある程度リスクをとれるのであれば株式を高めたり、コモディティを加えたりしましょう。
個人的配分は、株式50%、債券35%、コモディティ15%です。